おかもと呉服店とは

創業110年を迎えて

明治43年、おかもと呉服店は富山県魚津市で岡本長次郎によって創業されました。 当時着物業界では、出産手形と言われる10ヶ月後に問屋への買掛もまかり通っていた呉服業界の中で創業以来守り続けてきた祖父の格言 「米びつ空でも問屋に支払え」 自分たちが今日食べる米がなくとも、商品を仕入れさせていただいた問屋さんには必ず支払いをする。それはお客様により良い品を適正価格でお届けするために、問屋さんとの信頼関係を築くこと。  1970年代に起こったオイルショックでは、絹がなくなるという噂が広まり絹の価格も高騰し、他の呉服店は量販店で購入した白生地を高値で販売、またそれを買い占めようとする人々がいたそうです。 おかもと呉服店にも人は押し寄せましたが、祖父は「日本から着物がなくなることはありません。絹もなくなりません。必ず値は落ち着きます。それまで待ってください」と頑なに白生地を販売しようとはしませんでした。目先の利益に走らず 「お客様には必要なもの以外は売らない」 創業者祖父 長次郎の信念は今もおかもと呉服店に受け継がれています。 「商売と屏風は広げすぎると倒れる」 店舗や規模を大きくすることなく、きもの専門店としてこれからも邁進してまいります。